Ableton Liveって何?

今回は「Ableton Live」って何?というところからお話していきます。

「Ableton Live」はドイツのAbleton社が開発・販売しているPC用ソフトウェア。
そもそもは舞台音響用ではなくDAW(デジタルオーディオワークステーション)という「PCで音楽制作をするためのソフト」です。
他にもいろんなDAWがあるんだけど、その中でもこの「Ableton Live」が舞台音響のオペレートに使われるのは、「ライブパフォーマンスでの使用を前提とした」設計がなされているため。

「Ableton Live」の画面。2018年上演『ヴァイオレットフィズ』の時ですね。

では、具体的に何ができるのか。CDやPC付属のプレーヤーとどう違うのか。
箇条書きで簡単にまとめると、

 ・PC1台で複数の音源を同時に再生できる
 ・稽古場でも本番に近いオペレート環境を作ることができる
 ・音源を編集、加工してそのまま使える
 ・マイクや楽器などの生演奏を使いたい場合にも対応できる

など、単純に再生用プレーヤーとしてだけでなく、舞台音響に関わる様々な作業をPC1台でこなせるようにしてくれるのが「Ableton Live」というソフトウェアなのです。

PC1台で、というのが個人的には一番のメリットで。
というのは、例えば
「音楽の途中から雨が降り始め、遠くでカミナリも鳴っている。徐々に音楽だけ消えていき、激しい落雷とともに雨音をカットアウト」
みたいな場合、音量操作も含めてかなり複雑な操作になります。
これが、ボタン1つをタイミングに合わせてポンポンと押すだけで可能になるんです。

これをCDなどのプレーヤーでやろうとすると、単純に「音楽」「雨」「カミナリ」の3台が必要になります。
実際、5~6年前までは俺もそうやってました。
CDプレーヤー3台とサンプラー2台とかね。
でも、再生や停止、次のトラックの頭出しなど、操作があまりに複雑になってミスも増えるし、そもそも一人じゃ全部の操作ができない。

まぁ、逆に全てをPC一台に集約してしまう分、本番中にPCがクラッシュしたりソフトがフリーズしたりしたら一切の音響が流せなくなってしまうというリスクがあるので、バックアップは必須ですね。

それでは今回はここまで。
次回は導入の仕方についてご説明します。

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