赤啜 音響その3。

赤啜音響解説第三回。
筆不精の自分的には三日連続で記事を書いてる時点で奇跡が舞い降りている感じです。

さて、前回に続いて『赤啜』の舞台音響の中で、「Ableton Live」を使ってどんなことしてたのか、もうちょっと細かく書いてみますね。
ちなみに、PCはwindows10、Liveは10 suiteを使ってます。

五幕から六幕に変わるところ・・・といってもお客さんはどこかわからないと思うんですが、王国を裏切ったクリムゾンがバンパイアを統率し演説を行うシーンですね。

前のシーンの終わり、マゼンタ王国の将軍・バーミリオンが出陣するところで女性らしくも凛々しい楽曲が流れ暗転。すると「ドーン」という重々しい効果音とともにちょっとおどろおどろしい(?)楽曲にカットチェンジするのですが、この切り替えに「フォローアクション」という機能を使ってました。

手動で合わせてもよかったんだけど、暗転中の切り替えで完全に曲合わせだったのでオートにしちゃった方がミスもないだろうし確実かなと。

「フォローアクション」というのは、指定した秒数が経過すると自動的にアクションを起こすように設定しておく機能で、
 ・次のトラックを再生
 ・前のトラックを再生
 ・一番上のトラックを再生
などができます。
CDプレーヤーなんかのリピート機能をかなり細かく設定できるようなもんだと思ってもらえれば。

「指定した秒数が経過すると」というのがポイントで、これを使えば曲の途中で次の曲に瞬時に切り替わったりができるんですね。

効果音に関しても、フォローアクションに同じ秒数を指定した無音のダミーを楽曲と同時に流しておいて、楽曲の切り替わりと同じタイミングで効果音が再生されるように設定してました。

※ここでは直感的にわかりやすくするため便宜的に「秒数」と書きましたが、実際に指定するのは「小節カウント数」です。
曲の速さ(=BPM)を変えると、切り替えたいタイミングに達するまでの秒数も変わってしまいますが、小節の数は変わらないのでこういう設定方法なんだと思います。

お次は「ループ」について。

この機能を使って、楽曲の一部分だけ延々とリピートし続けるということをしてました。
短い楽曲を長く引き伸ばして使いたい時によく使うテクニックなので、今作中でも随所で使ってますね。

画像はクライマックスのもの。
ここでは、残り少ない戦力を纏め上げたカーマイン姫率いる人間たちがクリムゾンと対峙するシーンで、カーマイン姫の号令とともにライフル隊がクリムゾンに一斉射。激しい銃声とともに曲の後半部分に移行するんだけど、こちらは切り替えまでの時間が長く、演者さんの演技次第でタイミングが変わってしまうため、フォローアクションではなく、楽曲前半部分の一部をリピートし、カーマイン姫の号令に合わせて銃声、同時に楽曲の切り替えを行ってました。
画像右下に薄紫のバーがちょこっとあるでしょ?
曲の頭から再生して、そこまできたらその紫の範囲をエンドレスでリピートしてくれてたんですね。

今回は使ってないけど、この部分を何回リピートしたら次に行くとか、そういうこともできちゃいます。

『赤啜』でのAbleton Liveの使い方は前後編で終わらせるつもりだったけど、もう一ネタあるのであと一回続きます。

それではー。(・続々々・)ノ

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