2.日常にあるPAの仕組み

「1.PAの基礎の基礎」で話した内容は、何も「PA」という専門分野でのみ活用されている内容で、私達の日常生活には関わりのない話かというと、実はそうでもなかったり。

普段音楽聴きますか?

何を使って聴いてますか?
最近じゃもうCDプレーヤーとかはあまり使われないのかなぁ。
ミニコンポとかオーディオマニア用になってきてる感はありますね。
一般的には手軽なスマホとかタブレット端末が主流かな?
PCとかiPodなんかのポータブルプレーヤーって人も多いかもしれませんね。

実はそのほとんど全てが「1.PAの基礎の基礎」と同じ仕組みでできているんです。
ここではCDプレーヤーを例にとって説明しましょう。

CDプレーヤーの内部はざっくりシンプルに言うとこのようになっています。
つまり、一つの入れ物にアンプからスピーカーから全部入ってるってことなんですね。

違うのはマイクの部分ですが、理屈自体は同じ。

CDにはデジタル方式で音声データが記録されています。
これを読み取って電気信号に変換してるんです。
そしてその電気信号を内蔵されたアンプで増幅し、スピーカーで空気の振動に変換することで音として聞こえるというわけです。

スマホやポータブルプレーヤーで聴く場合も同じで、スマホ内に保存されたデジタルデータを電気信号に変換、内臓の小型アンプで増幅してスピーカーやイヤホンで空気の振動に変換してるんですね。

あと、わかりやすい例はコレかな。

運動会とか避難訓練のお供、トランジスタメガホン。
最近あまり見かけないね。

これはもうまんまですね。
マイク・アンプ・スピーカーを全部一体化して、一つの入れ物にまとめたものです。

このように、身の回りにある「音を電気で扱う機器」というのは、普段意識していないだけで、舞台やライブ、コンサートなどで使われるPAの仕組みをコンパクトにまとめただけで仕組みは全く同じ、ということが分かっていただけたんじゃないかなと思います。

一つの入れ物にまとめてしまっていて外から見えない分普段意識しづらい、ってことなんですね。


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